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絶版車図鑑

アメリカン・スポーツカーの歴史がスタート

1954 CHEVROLET CORVETTE
 
シボレー・コルベット


photo/S-KAMIMURA 神村 聖     取材協力/HOT STUFF 0568-51-8514

 今なおアメリカ唯一のスポーツカーとして知られるコルベットの、50年に及ぶ歴史が始まったのは'53年から。 WW2に活躍した護衛艦にちなんで名付けられたコルベットは、GM社にとって初のオープン2シーター量産モデルとして300台が生産された。 翌'54年式には工場をセントルイスに移転し本格的な量産を開始。基本設計は'53年式と同一ながら、外装色にスポーツマンレッドなど3色が加わった。  コルベットのボディは量産車では世界初となるFRP製。エンジンは当時の主力ユニット235cu.in直6をチューンナップし、最高出力は150馬力と発表された。なお'53年式はエンジン全体がブルーに塗られ、バルブカバーに「ブルーフレーム」の文字も入っていたが、'54年式ではカバーに形状変更が加えられたため、エンジンルームの眺めは異なる。また'54年の中期以降、最高出力は155馬力に高められた。 なお、トランスミッションに関しては2速ATのみ。公式には3速MTが標準装備となっているのだが、記録上は全車がオプションである2速ATを選択したとされている。  残念ながら、この美しい姿態とは裏腹に、'53〜'54年式コルベットはスポーツカーらしい性能が備わっていたとは言い難く、翌'55年より、ついにコルベットにV8エンジンが搭載される。

■INTERIOR
まさに新車同様といったコンディションのインテリア。この'54年式より、インテリアカラーもレッドとベージュの2色が用意された。現車に組みあわされるのはパワーグライド2速AT。2段階に曲がったATシフターが特徴的。左右セパレートシートの中央、滝が流れ落ちるような“ナイアガラ・デザイン”は現行モデルまで続くコルベットの伝統だ。
■ENGINE
235cu.in.(3851cc)の直6エンジンは、'53年式からのキャリーオーバー。とはいえ基本設計はシボレー・セダンなどに搭載されている直6と同一なので、スポーツカーらしいフィーリングは薄い。'54年の前期は150馬力だったが、モデル中盤にカムシャフトのプロファイルに変更を受け、最高出力は5馬力アップの155馬力を4200回転で発揮した。最大トルクは30.8kg-m。
■REAVIEW
バンパーを貫通して伸びるマフラー、ボディ周囲のモール、テールレンズなど、エクステリアは'53年式から変更なし。'53年〜'55年式のコルベットはサイドウィンドウもハメ込み式という正真正銘のロードスターで、ソフトトップもボタンで留める簡易的なものしか用意されなかった。現車は車高がわずかに下げられ、ビレットスペシャルティーズ製ホイール『レガシー』を履く以外はオリジナル。