1/10RC スーパーアスチュート (2018)
その操作感はまさに本物のレーシングカーの如し
Text/Kazuma NOMOTO
2025.02.05

現役トップドライバーを夢中にする「スーパーアスチュート」
SUPER GTシリーズで活躍するトップドライバーの一人、
塚越広大(ツカコシコウダイ)もRCをこよなく愛する男である。
なかでもスーパーアスチュートを“心の1台”として愛している。
幼少期に遊んだミニ四駆の「スーパーアスチュートJr ブラックスペシャル」を
キッカケに、興味がRCへと移ってからもアスチュート愛は不変のままという。
そんな彼ならきっと、スーパーアスチュート再販のニュースに
心を踊らせているに違いない。
今回再販されるのは1991年発売のオリジナルモデルに改良を加え、
2018年に復刻されたモデル。滑りやすい路面でも効率的に駆動力を発揮する
TCC(タミヤ・トラクション・コントロール)機構を搭載するなど
2駆バギーのトップモデルとして登場したオリジナル以来受け継がれる
高いオフロード走行性能が自慢の1台となっている。
2駆バギーの面白さはGTマシンに通じる
多くのRCファンから再販を期待されてきただけに
スーパーアスチュートがRCとして優れたモデルであるのは間違いない。
では、レーシングドライバーとして実車マシンを走らせている
塚越広大が感じるスーパーアスチュートの魅力とは?
「4WDバギーのちょっとラフにスロットルを開けても
前に進んでくれる安定感もいいけれど、2WDの方が普段乗っている
FRのクルマに感覚が近くて好きなんですよね」
「コーナーでスムーズに方向を変えたり、効率よく加速させたり、
ドライバーの腕次第で、マシンを速く走らせられるか!?が問われる。
GTマシンと同じで難しくもあり、楽しいところですね」
「何より、あのフォルムと90年代っぽいカラーリングも含めて
デザインが一番好きなんですけど(笑)」
長年愛される2WDバギーの魅力は、本物のGTマシンを操る
トップドライバーも夢中にさせている。
いや、もしかすると塚越広大があんなにもRCで走り込みをしているのは
GTマシンに通じるドライビング感覚を養う特訓なのかもしれない。
ただ毎回、あまりにも嬉しそうに走らせているので
もしかすると純粋に、ただ楽しいだけかも知れないが……。
左)塚越広大(1986年・栃木県生)SUPER GTシリーズ500クラス、#17 Astemo REAL RACING所属。個人GT参戦17周年となる2025年に悲願のチャンピオン獲得を目指す。写真右は自身の愛車である2018年復刻モデルのスーパーアスチュート。
2.5m厚FRP製メイン&サブシャーシによる「ハーフダブルデッキフレーム」。メインシャーシはブラックカラーでアップライトの取り付け位置を変更することで後輪の重心位置を3段階に調整可能。
右)バッテリーは縦置きレイアウトで、RCメカもメインフレームにじか置きとすることで低重心化を実現。左)タミヤ・トラクション・コントロール(TTC)機構には0.5モジュールギアを採用し、高効率なトラクション効果を実現している。