
世界最高峰の品質とジョージの精神。エドワード・コールCEOが明かす、日本限定コレクションの裏側
ジョージ・ハリスンと彼のレーベル『Dark Horse Records』のレガシーを称える日本限定コレクション。そのプロジェクトを率いるフェンダーMusical Instruments Corporation CEO、エドワード・コール。ギターという楽器の枠を超え、ファッションやカルチャーへと地平を広げるフェンダーの今、そしてすべてのプロダクトの根底に宿る「日本へのリスペクトとクラフトマンシップ」とは何なのか。グローバルブランドの舵を取るトップに、そのモノづくりに込めた哲学を直撃した。
Q1. ブランドの背景について
Q: 今回の「Fender × George Harrison Dark Horse Records Collection」は、ジョージ・ハリスンが遺したレーベルの世界観を見事に落とし込んでいます。フェンダーとして、故ジョージ・ハリスンという偉大なアーティスト、そして彼のレーベル「ダーク・ホース」の哲学を、現代のプロダクト(ストラップやピック)に込める上で、最もこだわったポイントは何ですか?

フェンダーにはこれまでもロッキーギターやローズウッドテレキャスターなど、ジョージ・ハリスンと長い歴史がありました 。
私たちにとって最も重要なのは、彼の表現、個性、クリエイティビティ、そして彼の持つスピリットの精神そのものを、今回のコラボレーション(ダーク・ホース・レコーズのギターやファッションアイテム)を通じてキャプチャーし、称えることでした 。
また、ダーク・ホース・レコーズとは20年以上にわたって共に仕事をしてきた素晴らしいパートナーシップがあり、ダニー(・ハリスン)とも緊密に仕事をしてきました 。
今回のプロジェクトを日本で行うことになったのは、ジョージやご家族にとって日本が非常にインスピレーションを与える特別な場所であり、日本に何か恩返しをしたいというダニーの想いがあったからです 。
Q2. モノとしての魅力について
Q: Daytonaの読者は、細部のデザインや素材感、エイジングといった「ストーリーを感じるモノ」を愛します。今回のコレクション(デニムやジャガード織り、特徴的なロゴ・アートワーク)は、ギターを構えるだけでなく「部屋に飾っておきたくなるような美しさ」があります。プロダクトの質感やデザインに込めた、フェンダーならではのクラフトマンシップについて教えてください。

まずフェンダーというブランド、そしてブラック・ホース・レコーズとのコラボレーションにおいて、このアクセサリーやファッションのラインはすべてここ日本でクリエイトされているという点があります 。テキスタイル、ファブリック、デザインのすべてが日本発であり、クオリティは文字通り「セカンド・トゥ・ナン(比類なきもの)」です。

◼️George Harrison Dark Horse RecordsStratocaster®
(198,000円/税込)
- フェンダーの伝統的デザインと演奏性を兼ね備え、ジョージ・ハリスンの想像的遺産に着想を得たDark Horseのカスタムアートワークをあしらったストラトキャスター。
- グロスウレタン仕上げのアルダーボディ
- モダン“C”シェイプのメイプルネック
- 22本のミディアムジャンボフレットを配した9.5インチラジアスローズウッド指板
- 3基のPlayer Series Alnico 5 StratRシングルコイルピックアップ
- ベントスチールサドルを搭載した2点支持シンクロナイズドトレモロ
- FenderR ClassicGear? チューニングマシン
- ゴールドハードウェアと刻印入りネックプレート
- Dark HorseグラフィックをあしらったBlack、Orange、Olympic Whiteの3色展開
すでに素晴らしい原材料があり、それをまとめるデザイナーたちのインスピレーションも非常にユニークです 。 フェンダーのすべての根底にあるのは、「ギターというブランドは、ギターを弾き、ギターで音楽をクリエイトする人たちのためのものである」ということです。
そしてギター自体が、単なる機能的な楽器であると同時に、首にかけたり身にまとったりする「美しいアクセサリー」でもあるという側面を持っています。
プレイヤーがギターを演奏しているとき、その美しさに引き込まれ、ギターのプレイヤーがどこから始まってどこから終わるのか分からなくなるほどの魅力を放ちます。
そうした表現性や美しさ、エネルギーをプロダクトに込めています 。
Q3. ライフスタイルへの提案について
Q: フェンダーは近年、楽器の枠を超えてライフスタイルに寄り添うプロダクトを展開しています。エドワードCEO自身、こうしたジョージのスピリットを感じるアイテムを、大人のギタリストや音楽ファンにどのように日常で楽しんでほしいですか?
すべては「ギタープレイヤー」と「ギター」という核から始まっています 。そこから生まれるエネルギーやインスピレーションによって、アンプやギターの枠を超えたライフスタイルへと柔軟に広がっていくことができます 。
歴史を振り返れば、あらゆるファッションやファッションのトレンド(1950年代のエルヴィス・プレスリー、1960年代のビートルズやジョージ・ハリスン、レッド・ツェッペリン、モッズ、パンク、ニューウェイヴ、グランジ、ヒップホップ、カントリーなど)は、まず最初に「音楽」と「音楽をプレイする人々」から始まりました 。
モダンなファッションのトレンドの多くは音楽に直接的・本質的に接続されており、音楽とファッションはギタープレイヤーとギターから始まる一つのものなのです 。
ジョージ・ハリスンが愛した音楽とアートの世界観を、日本ならではの高いクラフトマンシップで昇華させた今回のコレクション。
その裏側にあるストーリーを、エドワード・コールCEO自らの言葉でたっぷりと語ってもらった。
圧倒的なビッグネームでありながら、日本のカルチャーやファンの感性に心からの敬意を払うコール氏の人柄に、私もすっかり魅了されてしまった。
細部にまでこだわり抜かれたプロダクトの数々は、単なる「限定アイテム」ではなく、手にする人のライフスタイルや創造性を刺激してくれる特別な相棒になるはずだ。ページをめくった読者の皆さんも、ぜひその熱量を直接感じ取ってみてほしい。
■編集・文・写真:ケンボー
■プロフィール

エドワード・バド・コール
Fender Musical Instruments Corporation CEO
グローバルブランドにおいて豊富な経営経験を持つ。Fender入社以前は、Ralph Lauren Japanの社長をはじめ、LVMH傘下のDFS Group、Pernod Ricardなど、ラグジュアリー、ライフスタイル、コンシューマーブランドで要職を歴任。2015年にFender Musical Instruments Corporationへ入社し、アジア太平洋地域の事業を牽引。日本をはじめ、中国、韓国、オーストラリアなどAPAC地域でのビジネス拡大を推進するとともに、東京・原宿に世界初のFender旗艦店「Fender Flagship Tokyo」をオープンするなど、ブランドの成長と新たな顧客体験の創出に大きく貢献した。2026年2月、Fender Musical Instruments CorporationのCEOに就任。現在は、Fenderのグローバルな成長、イノベーション、ブランド戦略を率いている。自身も長年のギタープレイヤーで、10代の頃に購入したMade in Japanの1969 Thinline® Telecaster® Reissueを現在も愛用している。






